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2012.08.01

コンタクトの洗浄液ってどれも同じ??

☆★☆★コンタクトレンズ洗浄液の勉強会をしました☆★☆★

眼科で扱うお薬、医療機器、コンタクトレンズやレンズの洗浄液は日々進化しています。いつも最新の状況を学んでおかなくてはなりません。

須恵中央眼科では各メーカーの方にお願いして、定期的に製品勉強会を行っております。

今回は【コンタクトレンズ洗浄液】の勉強会をしましたので、そのお話をいたします。

【ソフトコンタクトレンズ洗浄液には、それぞれ違いがあるのをご存知ですか?】

最近では2週間や1ヶ月で捨てる使い捨てソフトコンタクトレンズが増えております。

使い捨てと言っても日々のコンタクトの洗浄はとても大事です。

洗浄液はボトルタイプの製品をよく見かけます。

これらはこすり洗いをするタイプや浸け置きをするタイプなど、その使用方法にいろいろと違いがあることがわかります。

どのタイプが現在装用しているコンタクトに適しているかは、かかりつけの眼科で訊ねてみて下さい。コンタクトの装用指導をするスタッフなどが教えてくれるでしょう。

コンタクト洗浄液はドラッグストアやコンビニで購入が可能です。

しかし、簡単に手に入るとはいえ、成分や使用方法はきちんと覚えておく必要があります。

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【コンタクトレンズ洗浄液の種類】

・MPSタイプ

消毒液一本で、洗浄・保存ができるものです。

【レンズのこすり洗い】が必要です。

レンズケースに浸け置きする時間が必要ですが、10分~4時間と商品によってばらつきがあります。

*MPSとは【マルチ・パーパス・ソリューション】の略です。

 

・過酸化水素(H202)タイプ

レンズのこすり洗いは不必要ですが、中和液や中和錠剤を使用して洗浄後に10分~6時間放置するというものです。

*カラーコンタクトの洗浄は禁止されていることが多いタイプです。

・ポピヨンヨードタイプ

レンズケースに消毒液とさらに錠剤を入れ、4時間以上放置するタイプです。

ポピヨンヨードとはわかりやすく言うと、うがいをするときによく使う【イソジン】と同じようなものと言えます。

以前のコンタクトレンズは器具を使って煮沸して消毒する方法しかありませんでしたが、現在ではさまざまな方法が開発され、製品になっています。どのタイプであっても、きちんとしたケア方法と注意点を理解しておかなければなりません。

【ご注意】

MPSタイプはケア方法がより簡便になっています。

しかしこのタイプの登場以降、アカントアメーバ角膜炎が増えてきているとも言われています。

MPSタイプを利用されている患者様は特にご注意下さい。

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【なぜきちんとしたケアが必要?…甘く見ると怖いアカントアメーバ…】

現在、我が国のコンタクトレンズ使用者は1500万人を超え、総人口の約1割がコンタクトレンズを使用しているとされる。一方で、コンタクトレンズ装用に伴う眼鏡害も増加傾向にあり、装用者の7~10%に眼鏡害が発生していると推察されている(平成21年12月16日 独立行政法人 国民生活センター報道記事より抜枠しました。)

上の記事は、すでに3年前に発表されたものです。

コンタクトの洗浄を怠ると、さまざまな目の障害が起きることがありますので、装用される方は注意が必要になります。

 

●アカントアメーバ角膜炎に注意

このアカントアメーバ(Acanthamoeda)とは小さな微生物です。

水道水や普通の水溜り、海水、プールなどでも確認できる微生物です。

アカントアメーバが眼とコンタクトレンズの間に入ると、増殖してアカントアメーバ角膜炎を起こします。

また、この生物は環境の悪化に対して一時的に体の外側に硬い殻を作ることができ、苦しい環境の中でも生き抜く力をもっているのです。

どこからかこのアカントアメーバがコンタクトについてしまった場合、洗浄液をつかってもなかなか死滅させることが難しくなってしまうのです。

 

♦アカントアメーバ角膜炎の症状

アカントアメーバ角膜炎の症状は非常にゆっくりと進行します。

初期症状としては

・目やに

・症状が強くなるにしたがい、涙が出る

・目の痛み、充血度が強くなる

などが代表的です。

 

そしてそのままにしておくと、

・視力障碍

・最悪の場合、角膜潰瘍(溶けてしまう)

などの危険があります。

失明の危険性もあるので注意が必要です。

 

♦アカントアメーバ角膜炎の治療

アカントアメーバに対する特効薬は今のところまだありません。

基本的に抗真菌薬を使用し治療を行います。

また抗真菌薬を併用して、感染した角膜表面を削ることもあります。

完治しない場合、角膜移植が余儀なくされることもあります。

アカントアメーバ自体は大変感染しにくい病原体ですが、感染してしまうと、治療がとても困難で時間がかかるやっかいなものです。

また特殊病原体で珍しい病気のため、大きな総合病院や大学病院でも検査が困難になることも多く、診断が難しいとされています。

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コンタクトレンズによる視力の改善・生活の質の向上は、患者様に大きな貢献をもたらしました。

しかしその反面、ケアを怠ると大変なことも起きてしまいます。

ですので、しっかりとした知識を持って安全にご装用してほしいものです。

須恵中央眼科は【目のよろず相談所】として、地域に密着した医療をご提供するのが役目です。

コンタクトレンズを使っている方は、ぜひ一度ご来院下さい。

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